野村川湯YH わたしのランチ×俺の昼飯  | 野村川湯YH 野村川湯ユースホステル

わたしのランチ×俺の昼飯 

指名連載 わたしのランチ×俺の昼飯

福井県にある「なごや」
ネズミ(藤原夕歌里)

 

いまいち地理感、がなかった頃。

家族から、福井県にある「なごや」って店の味噌煮込みきしめんが美味しかった、と聞いてから、いつか、ランチにでも行けたらいいなぁ、と思ってた。

3年越しにやっと食べられた味噌煮込みきしめんは、美味かったなぁ。 味噌のコクと、麺のコシ、は味噌煮込みには必須です。

私の実家は、三重県桑名市……長島温泉の近くといえば、なんとなく皆さんにも理解してもらえる、のかな。言葉は、関西弁に近い。長良川に近く、川を渡れば長島スパーランドがあり、言葉は名古屋弁に近くなり、イントネーションが変わる。関西弁イントネーションの境界線は、この長良川だ。

そして味噌は、赤味噌(豆味噌)になる。徳川家康が甘党だったとかで、米は甘味に使われて、味噌には豆を用いるようになったらしい。

 

私は、味噌汁が嫌いだった。

実家が農家なので、具が野菜中心だったから。キャベツは最悪だった。

そんな私も成長し大人になれば、野菜が好きになる。採れたて野菜の美味しさ、ぜいたくさにも、気づかされる。

そして、味噌汁も好きになる。味噌は、雑煮は京風白味噌、普段は赤味噌に合わせ味噌だ。

味噌煮込みうどんは、寿がきやの乾麺を常備しているけれど、きしめんは、宮きしめんと長らく再会してなかったこともあり、食べたい思いを数年間、持ち続けたままだった。

なごや、きしめん、と看板に出し、恐らく名古屋に誇りを持っているだろう店主の、心意気を感じる店。福井の厳しい冬に、味噌煮込みが身に浸みました。

福井の「なごや」に実際に行けたのは、3年ほど前。

娘が転勤になって金沢へ行ったから。訪ねるついでにと、ランチに連れて行ってもらった。

福井の山側に建つ店は、名古屋で修業したオーナーが開いた店で、どて煮、みそカツ、エビフライ、みそ煮込み、など名古屋飯がずらっとメニューに並ぶ。

地元を離れてるのに、馴染みの味に出会えたら、ほっとしますよね。娘や孫たちと一緒にすすったこの味噌煮込みの味が、今も私の舌のうえにしっかりと残っている。■

この原稿を書くにあたっての、ネズミの草稿ノートより。

 

・ネズミからの指名による次回の担当は、保野和司です。

コメント

  1. より:

    冬は味噌煮込みだでねー!

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