野村川湯YH ニッポン漂泊記 | 野村川湯YH 野村川湯ユースホステル

ニッポン漂泊記

ニッポン漂泊記

別府に響く復興応援の歌
でんちゃん(新田紀男)

 

16歳の時からひとり旅を始め、47年の月日が流れた。

いつになってもひとり旅はいい。自分の旅スタイルは、基本的に鈍行+徒歩、どこに行ってもひたすら歩いている。宿は昔はYH、今は極力ゲストハウスか徒歩宿。出発してから行き先を考え、宿を考え、周辺情報はなるべく調べない。

知らないとこを歩くのが好き、人との出会いが好き、そんな旅の中から、今回は別府編。

 

10年ほど前の年末に、青春18きっぷで九州をふらふら旅していた。

もうそろそろ帰る方向に動き始めて泊まったのが別府、温泉もあり安いゲストハウスがあったから。

夕食を食べるため、ふらっと街へ出た時、目についたのが「博堂村」という看板、ライブハウスのようだ。張り紙を見ると「本日、大塚博堂の甥が出演」と書いてある。若くして亡くなったフォーク歌手、いい歌を歌ってたし、大好きだった。

しかし店の入り口は、何気に怪しい雰囲気。ふらっと入っていいものなのか? 躊躇もしたが誘惑に勝てず、入店へ。

薄暗い照明の下、地元の音楽家達が演奏や歌をライブで披露してた。最後に、大塚博堂の甥がライブ、「歌声も雰囲気もそっくり」懐かしかった。ただそれより先に歌ってた地元の夫婦「ネコキック」の歌声が、心地よく気に入ってしまった。

家に戻ってから、ライブハウスに楽しかったお礼の手紙と、震災・津波で大きな被害を受け、応援していた宮城県山元町の復興応援の歌「この町で」のCDを送った。

しばらくして、ネコキックから手紙と、ライブハウスで「この町で」を歌っているCDが届き、一緒に復興応援している仲間と「九州でこの歌が歌われてるよ!」と、感激して何度も聞いていた。

それ以来、毎年、九州に行けばライブを開催してくれ、歌声を聞かせていただいている。川湯もそうだったけど、旅での出会いは土地、仕事、年齢などなにも関係がなく話し合える。それがいいんでしょうね。

今年はコロナで動けなかったけど、これからもビール片手に、鈍行列車の旅を続けていくつもりだ。■

コメント

  1. ながさか より:

    長い間、振れずに、旅を続けるというのは、なかなか難しい。
    でんちゃんは、本当に旅が好きなんだ。

    3月の野村川湯にでんちゃんとホンダがいたのが、僕にとっての始まりだったと思っています。

    ところで僕も別府温泉は大好き。
    駅前高等温泉の二階相部屋に泊まって、竹瓦温泉やストリップ劇場の角を曲がった所の小料理屋へ。
    大きな椎茸とあつあつ焼酎。
    たまらないなあ。

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