第1回
頑張らない「焼きサバ寿司」
みほ(高杉美穂)
高校生の頃、台所にひとり立ち、見よう見真似でお節料理の黒豆を、煮たことがあった。
でも、時間がかかった割には、美味しいか? そうでもないか? とか、あまり手応えもなくて、どうなんだろうか、というような出来映えだと感じていた。
それで、お弁当のなかにでも入れて学校に持って行き、家庭科の教師に食べてもらい、コツを教えてもらおうか、と思いついた。そしたら先生はひと口食べて「あらぁ、美味しいわねえ。これ、どうやって作ったの? やり方、教えてよ」と、反対に質問されたことがあった。
もし、ほんの少しだけ、料理を作る楽しさ、喜びのようなものを実感したとすれば、この時がはじめてだったのかも、と今、思い出している。
「料理をするのが嫌だ!」
そんな時が、たまにある!(いや、ちょこちょこかもしれない)
そういう折には、この「頑張らない焼きサバ寿司」を登場させる。
コロナで、自粛生活の続くなか、3食作っていると食べること、作ることに疲れてきて、手を抜きたくもなる。お夕飯ぐらい簡単に!(朝も、昼も簡単だけれどね)と、つい、思ってしまう。
人寄せの時も、これを作っておくと〆のご飯が楽なのに、手を掛けたように見られるのが、とても作り手としては心地よい。
お土産にも、結構ウケる! ちっとも頑張って作ってないのに……。■
[ポイント]
★美味しいサバの文化干し、または、灰干しを用意する。
★ガリは、出来れば自家製が美味しい。
★作ったら数時間置く。
[材料]
サバ文化干し、または、灰干し 2枚
寿司飯 1.5合
ガリ 適宜
紫蘇 適宜
[作り方]
1.サバを焼く。焼いたら熱いうちに、丁寧に骨を抜く。
2.ラップを敷き、その上に、サバをのせる(皮目が下になるように)
3.サバに紫蘇をのせる。紫蘇の上にガリをのせる。
4.最後に、寿司飯をのせ、形を軽く整えラップで巻き、両端のラップを持ち、キャンディー包みの様にクルクルと、巻いていく。しばらく休んでもらう。
5.はい! これでおしまい! あとは、カットして召し上がれ~
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