万歳！　ウチのご飯 今日のファミリー・クッキング

第３回
誕生日の日の濃厚グラタン
直ちゃん（松田直子）

父さんの誕生日のお祝いの日に、直ちゃんの手料理を食べる父さんと母さん。 　２０２０年１１月　撮影＝直ちゃん

私は、料理を作るのが好きです。

確かに好きなんですが、自分で食べるために、よりも、誰かに食べてもらいたい、と思って作りますね。

だから、私が働いているイチゴ農園にも、毎日のようになにかを作って持っていって、お昼にみんなで食べてますよ。そうすると、美味しいといってくれるし、食べながらわいわいお喋りし、大笑いして食べたりしてると、とても満たされ、豊かな気持ちにもなれます。それにやっぱり食べることって、生きるための基本ですもんね。だったら、誰かと一緒に楽しく味わいたい。

料理の味付けとか、母さんから教わったことは、……ほとんどないと思いますね。

直接、作り方を教えてもらったことはなくて、ただ舌で味をちゃんと覚えていて、そんな記憶をたどりつつ作ってみたり、それと野菜の刻み方なども、見よう見真似でやったりしていて、すると母さんにとてもよく似てる切り方だ、とか、あっ、母さんの味、とか、いわれたりしますよ。

先日の、父さんの誕生日には、たくさんのご飯を作りました。

大ちゃん牧場の新鮮な牛乳を使った濃厚なグラタン、オリジナル・レシピのウド五目お握り、ドカンと巨大な卵焼き、五目稲荷、山わさび（西洋わさび）の瓶詰め……など。

父さんは、私が作って持っていくものはひと通り食べますが、さすがに量は食べなくなりましたねえ。母さんは、グラタンとかお稲荷さんがとくに好みです。自分で作らないものは、私が作っていかないと、買ってまでは食べないようです。ふたりとも、美味しい、ウマいなぁ、といっては、喜んで食べてくれます。

私は日頃、仕事も暮らしも充実していて、誕生日とか、なにかのきっかけがないと、なかなか両親のところにも寄れずに、時々、近くて遠く感じることさえあります。

子供の頃、母さんは私にたくさんの美味しいご飯を食べさせてくれて、今はそのことに感謝しつつ、毎日、台所に立っています。（談）

［ポイント］
★新鮮な牛乳を使ってホワイトソースを作る。

★野菜など炒めるのはワインでなく、日本酒を用いる。

［材料］
タマネギ、ベーコン、ペンネ（マカロニ）、トウモロコシ、エビ、カボチャ、チーズ。
ホワイトソース／牛乳（大ちゃん牧場の）、バター、コンソメ、小麦粉、調味料。

グラタンの材料は、冷凍してあったホワイトソース、マカロニなどパスタ、タマネギ、ベーコン、粒トウモロコシ、エビ、他にトッピング用のカボチャ、チーズなど

［作り方］
１，新鮮な、絞りたての牛乳４リットルをホワイトソースにする。ダマにならないよう牛乳はゆっくりと入れて混ぜ、小麦粉とバターになじます。バターは多めに。

２，できたソースは、小分けして冷凍保存する。日付なども、しっかりと入れます。

３，マカロニは、表示された時間通りに下茹でしておく。

４，タマネギ、エビなど材料は日本酒によって蒸し煮するように炒め、うま味を引き出す。

５，好みや季節によってカボチャなどトッピングし、生協で売ってるとろけるチーズを掛けて、オーブンに。

６，焼き目がついたら、できあがり。ウマいよぉ。

グラタンは、やっぱり牛乳が美味しさの決め手でしょうか。 北海道は恵まれてますね。

近くの山で採れたウドをいただいたので、直子レシピのウド五目ご飯を作り、お握りにしました。独特の香りと食感があって、美味し～い。

ウドの小枝や葉を茹でてアク抜きし、ニンジン、油揚げ、竹輪、ナルトと混ぜ、砂糖、酒、みりん、めん汁でやや濃いめに味付けし、甘塩っぱく煮る。

冷凍保存することも考慮して、やや濃いめの味付けにしておく。 ご飯と混ぜたら、完成。これを食べた人は、ほとんどの人が食べたことがない、と珍しがります。

ドン！　と存在感のあるロールケーキみたいな卵焼き。デカいっしょ。

卵は１０個を使う。ちまちま作るより、いつもドカンとしたのをひとつだけ作ります。

具材はネギだけを入れ、砂糖、白だしで調味し、少しの水、片栗粉を入れてしっとりトロリと焼き上げます。

山わさび（西洋わさび）を瓶詰めにしました。 刺身につけたり、ご飯にのせて食べたりします。

これは買ってきた山わさび。家庭菜園でも作れますが、上手にはできませんね。

おろしたところ。匂いも刺激もかなり強烈なため、室内では作業しません。フードプロセッサを使っても、かなり風通しをよくしないと、大量の涙、鼻水を覚悟すること。

おろした山わさびに、醤油を適量入れるだけで、完成です。