第5回
寒い日の朝にも「三平汁」
あさ子(岡部あさ子)
この1年、コロナ禍でなかなか神奈川県から出られません。昨年12月上旬、やっと函館に帰省しました。冬場の実家(三浦家)の恒例行事なのですが、88歳の母の指揮のもと、冬の保存食・飯寿司(いずし)の仕込みの手伝いをしてきました。
母の実家は、北海道松前郡福島町というところです。相撲好きの人はピンと来るかもしれませんが、ふたりの横綱、千代の山と千代の富士(ウルフと呼ばれてましたね)生誕の地です。
海辺の町なので、冬は漁に出られず、昔から各家で保存食は必需品でした。
実家の物置は、今も2月下旬まで、飯寿司の他、ニシン付け(漬物)など保存しています。冷蔵庫代わりですが、それ以上に効果があり、寒波で凍ることもしばしばです。
飯寿司は作業に3日間要します。鮭6本の他、いろいろな材料をふたつの樽に漬けるといった家庭料理の域を超える、大がかりなものです。なので今回は、鮭をさばいたあとに残ったアラを使った「三浦家風三平汁」を紹介しましょう。
夜もいいけど、寒い朝に食べるとホカホカしますよ。
もうひとつは「ラムチョップ」。
私はジンギスカンが好きなんですが、なかなか内地(北海道の人は内地って言いません?)では食べる機会がなく残念です。
中央が盛り上がった鍋で焼くラムやマトンや野菜は、格別なんですけどね。
今回、たまたま地元のスーパーで骨付きラムを見つけたので、添えてみました。■
☆三平汁
[ポイント]
★大根は下茹ですると美味しくなります。
★アラ骨からうま味が出るので、ダシいらず。
[材料]
7、8人分。目分量なので、大体の目安です。
鮭のアラ およそ3尾分
じゃがいも 3、4個
大根 1/3本
人参 1本
インゲン 1袋
長ネギ 1本
酒粕 適量
米ぬか(米のとぎ汁でも可)
[作り方]
1,大根はいちょう切りにし、かぶる程度の水と、米ぬかを加えて茹でます。
米のとぎ汁でもOKです。
2,鮭のアラを用意する。アラ骨から旨味が出ますので、昆布などのダシは特にいりません。
3,じゃがいも、人参、大根を茹でます。少し経ったら、アラを加えて煮ます。
最後に、酒粕を入れて煮溶かして、インゲンとネギを加えて出来上がり。
☆ラムチョップ
〔ポイント〕
★「ベルのタレ」(「ベル食品」札幌市)は羊肉によく合います。
〔材料〕3人分
骨付きラム肉 6本
ニンニク 2かけ
オリーブオイル
ローズマリー(なくても可)
ベルのタレ
いりごま(なくても可)
塩・コショウ
[作り方]
1,ニンニクの薄切り、ローズマリー(刻んでおく)、黒コショウ、オリーブオイルを混 ぜ合わせ、肉に馴染ませる。1時間くらい置きます。
2,フライパンで焼きます。
3,火が通ったら、皿に移します。「ベルのタレ」にいりごまを振ります。
付け合わせに、もやしとピーマンを炒めました。
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