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人に七癖 我が身に八癖

人に七癖 我が身に八癖

空気清浄機の収集癖
キリン(長谷川浩二)

 

癖の強いヤツだ、と思われてるんだろうけど、オレにはほとんど癖や習慣はない。

ただ、臭いフェチというと誤解もされそうだが、あえていえば「無臭フェチ」といったらいいのか、それとも、弱い「自臭症」みたいな傾向があるような気がしているんだよ。簡単にいうと、臭い対して過敏症なんだろう。

 

だんだん歳を取るにつれて、オレにも加齢臭とか体臭とか、自分自身では大抵、気がつかないけど、いろんな臭いを発散しはじめるのかな、と、なんとなく感じるようになった。それで思い切って、「オレって、臭いか?」と、嫁さんに聞いてみたら、「別になんにも気にならないわ」といわれるんだよなあ。でも、そういわれても、なお自分の臭いが気になったりして。嫁さんは、ひょっとして気を使っていて、遠慮して、オレにはいわないのかもしれないし。やっぱり「自臭症」かもなあ。

 

自分の臭いも気になるけれど、とくに大型犬が複数いる家に行くと、時々、場合によってはもの凄い臭いを発していることがあって、とてもここでオレは飯は食えないぞ、と感じる。自分の家のトイレと、場末の公衆トイレの臭いの違い、みたいな感じかな。

それぞれの家庭には、もちろん家の臭いがあって、それは個性の強弱は別にしても、あって当たり前だとは思うんだけど。で、犬を家内で飼っているとすると、家の臭いに、もうひとつの要素が加わることになる。

 

そのように、他人の臭いは敏感に感じてよく分かるけど、自分の臭いとなると、これがさっぱり感じない。仕事していても誰かと一緒にいると、不快な思いをさせてるかな、と思ったり。気にしてるというよりも『アイツ、臭いよな』とか思われるのが、オレはイヤなんだよ。身だしなみのひとつとして、……臭いが、どうしても気になっちゃう。

 

我が家の間取りは、部屋をブチ抜きリフォームした、かなりゆったりめの2LDKのマンション。飼ってる2匹の小型犬(ヨークシャテリアとプードル)がどこに行ってもいいようにしてあるし、もちろんトイレもちゃんと覚えてる。でも、見えない臭いがオレはどうしても気になって、次々と、空気清浄機が増えていくことになってしまった。

さらに、オレがタバコを吸うことの贖罪の意味もあって、現在、空気清浄機が4台と、空気清浄機のなかでも脱臭に特化した装置が1台、加えて、光触媒で臭いを分解する脱臭機が1台の、計6台が家にあって常時稼働している。

どうせ買うなら大きめがいいだろう、ということで、30畳対応という機械もあって、これは変だゾ、いくらなんでもデカ過ぎるゾ、とは思うものの、まあ、臭いを取り過ぎても問題ないだろう、という判断で、常時、動かし続けている日々。もうこうなると、どの装置が、どんな効果や働きをしてるのかも分からないし。それら6台の機械に、無臭の消臭ビーズが、クローゼットとか、シューズクロークとか、とにかく、家中の要所に置いてある、という暮らしぶりなんだよな。……どうよ。

 

シャンプーとかの香りは、なんでもいいし、嫁さんのコロンとか香水にもほとんどこだわりもない。ただ芳香剤の、人工的な臭いは、好きじゃない、というか、嫌いだね。基本は、無香か、気にならないような石鹸のような微かな香りがいい。

それと、嫁さんの女としての香りは大好き、というか、だから長く一緒にいられるんだろう。もちろん、香りによって性的な興奮を大いに刺激されることだって多々あるし。

繊細でもなく、大雑把な性格のオレは、臭いフェチではないが、不快な臭いにはとくに過敏、ということなんだろうと思う。

 

……今夜も、空気清浄機が稼働中を示す青や緑や橙色のランプが、あちこちでチカチカと点灯していて、この調子でいくと、3、4年後には、我が家には空気清浄機がざっと10台くらいは置いてあるのかもなあ。(談)

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