札幌ひとり旅
フッコ（横関福好）
ここは札幌すすきの近く、ちゃらちゃら流れる豊平川、粋な姉ちゃん立ちしょんべん？
……おっとっと、ここで遅ればせの仁義、失礼さんでござんす。
わたくし、生まれも育ちも美濃国岐阜にございます。
柳ケ瀬で産湯を使い、姓は横関、名はフッコ、人呼んでフーテンの横さんと発します。
不思議な縁持ちまして、この年末年始、妻のために粉骨砕身、札幌の老舗百貨店にて催事企画に励もうと思って意気揚々とやってまいりました。
西に行きましても北に参りましても、とかく土地土地の川湯出身のおあにいさん、おあねえさん方に御厄介かけがちなる若作りのオヤジでござんす。
以後、面体お見知りおかれまして、万端引き立って、よろしくお頼み申します。
今回の職場のすぐ横の道路は、陽が落ちるとライトアップされ、パッと明るく、綺麗になります。人通りは、やっぱり……少ない、ですかねえ。ああ、風が冷たいかなあ、と正直、感じたりもしますが、仕事をしてると北海道の人たちは、優しいし、暖かい人が多いな、と感じますよ。だから、私はちっとも寂しくもないし、明日も仕事に励むのです。
札幌テレビ塔の時刻は、午後７時４３分。
今日は、少しだけ早じまいして、大通り公園のライトアップを見に来ました。時間短縮されていて、８時で消灯されると聞いたからです。
夏とは違ったたたずまいで、冬の札幌もいいもんだ。なお、左に写っている影のような人物は私ではありません。どこかの知らないお兄さんですから、間違わないように。
大通り公園のライトアップです。青い輝きは、北国の空気の冷たさや氷雪を現しているのでしょうか、とてもいい雰囲気でした。まさに光のページェントですね。
ただ、人出はやっぱり少なめですよ。カップルも酔っ払いもほとんどいません。寂しいです、私の頬を往き過ぎる風がとても冷たいのです。皆さんは今頃、家にいて、暖かく、楽しく過ごし、きっと真くんは、酒飲んでご機嫌なんでしょうねえ。あっ、笑い声も響いてるかなぁ？
定宿にしているビジホに帰る途中、グループＬＩＮＥでなにかと話題になってるセコマを見つけました。さすがに札幌には、たくさんの店舗がありますね。
ちょうど腹も減ったし、今夜のディナーは、セコマで調達することにしました。
見馴れない店内を興味本位で、散々ぐるぐる廻っていたら、私の足許をチラ見している店員の気配に気がつきました、いぶかしげに。どうやら私は怪しまれているようでした。なぜだろう……？
迷ったすえに、いかにも北海道だぜ！ という「山わさびサーモン」などを買って、部屋に戻ってきました。もちろん、いつもおにぎりを食べてるわけではありませんよ。ラーメンとか、スープカレーとか、滞在中１回は、カニ料理もいいかな、とは思ってますから、体脂肪を気にしつつね。
実は今日は、仕事で走り回っていたら、床の配線を通すためのカバーに足を強くぶつけました。割と大きな段差になっていて。どれほどの衝撃だったかは、もう、わかりますよねえ。同僚のおばさんに見せると、「あーぁ、札幌にはこういう人が多いんだぁ」と真顔でいってました。春になって雪が解けると、道路のあちこちからは、靴底だけが落ちてるのが見つかるそうです。ホントですかッ？ といったら、「そうだよお、ウソでねえからさ」とかいって、大笑いしてましたから。
明日は、朝イチで靴屋に行って、北国仕様の丈夫な靴を買う予定です。
ドルチェ＆ガッバーナの香りのする娘が、来ないかなぁぁぁぁー、あははぁぁ～あ……。（談）
写真＝いずれも北海道札幌市中央区にて
撮影＝フッコ
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