「野村川湯小学校」の本拠地は、北海道の東部、硫黄山の麓にありました。
北国を旅していて、途中、偶然に立ち寄ったり、なかにははじめからそこを目差して家を出てきた仲間も、なんと多かったことでしょう。
この北の地の風土自然が好きなだけでなく、遡上するサケのように勝手知って馴染んだ生まれ故郷に戻り、出会った仲間たちとの再会をまた喜び、ほとんど苦もなく、ひたすら笑って過ごせた場が、川湯でした。
だから、ちょっとだけ辛かったりして、そんななにかのはずみに時々は、はるか道東のロウソク岩を仰ぎ見る、シラカバ林に囲まれた広場にひとりで立っている自分自身の姿を、ぼーっと、想像していて、ハッとすることもたまにあります。
ここでは北海道在住の仲間たちを中心にした身辺雑記、自然や暮らし、仕事などをテーマにしたエッセイ、また北海道を旅した仲間らの紀行文や、さらに北の国にまつわる種々様々な話題を広角的に取りあげたい、と思っています。
お便り下さい。 nomurakawayu@gmail.com まで
お帰りなさい
直ちゃん（松田直子）
皆さん、お元気ですか。道東も、かなり暖かくなってきましたよ。といっても、まだ真夏未満ではありますけれどね。
あと１カ月と少しで、本格的な、爽やかな暑さの訪れとともにやって来るのが、いよいよ川湯での最後のミーティーグ開催ですね。こちらで待っている私たちとしては、内地から来る皆さんを「お帰りなさい！」と、心から大歓迎します。それに懐かしい人たちと再会し、長い隙間を埋めるようにたくさんの話ができるのも、楽しみですよ。
そこで、この夏のお祭り騒ぎに参加する人も、また、参加できない人たちにも 今の川湯の様子などお知らせしたいと思いました。だって、皆さんがここで遊んでた頃とは、ずいぶんと違いますからね。玉手箱の煙に、ふわっと包まれるような気分だと思いますよ。
もちろん、なくなってしまったものもありますが、新しく生まれてくるものも、ありますからね。そのひとつとして、２０２６年に川湯温泉街に星野リゾートがやって来ます。街中にはラグーンという池のような、日本初の温泉施設も作られるそうですし。そこで私は準備を怠らず、どんな水着にしようかなぁ、と思って、この頃では毎晩、ネットでモールのなかをウロついてます。
すでに温泉街では、環境省の指導のもと、廃ホテルなんかの取り壊し工事が着々と進められてるようです。どんなふうになるんかねぇ、楽しみだわぁ。
それから弟子屈町には、北海道にゆかりのある岩城滉一さんたちが移住して来たり、注目度もかなり上がってます。その分、固定資産税も上がっちゃうかなぁ。ともかく、真くんやフッコたちが弟子屈に居候してた当時とは、かなり雰囲気が違います。……ということで、以下に変わりはじめた昨今の川湯の一面を、写真とともにざっと紹介しておきます。
では、待ってますからね、皆さん。どうか気をつけて来て下さい。■
■川湯温泉駅周辺
オーチャードグラス●元レジャー牧場の息子（武山ヒデキ）が経営してる喫茶店。ビーフシチューがオススメ。
森のホール●オーチャードグラスの姉妹店。ヒデキの奥さまの（ももちゃん）経営のケーキ屋さん。土日ともなると、いつも長い行列ができます。ランチも美味しい。
温故知新●池上さんの骨董店。北海道ならではのアンティーク品も売られてます。
パナパナ●生活雑貨とパンのお店。天然酵母と北海道産小麦を使ったパンを焼いてます。
その他◎川湯駅内にはギャラリーが開設。足湯、駅前さわやかトイレ、町営無料川湯駅前パークゴルフ場、つつじの湯などもあります。
■温泉街周辺
公衆浴場●今年、閉鎖されてしまいました。……残念。
香雪民芸店●いろんな人がお世話になってる木彫りのお土産やさん。
繁華街●温泉街の中心地。居酒屋・寿司・焼肉・蕎麦店などがあります。
ホテルＫＫＲ●ミーティング参加者が、予約してます。
大鵬記念館●元横綱・大鵬の記念品が飾ってある。
松田観光●私（直ちゃん）の家。元ユースの娘、上田直子の嫁ぎ先。
セイコーマート●北海道のコンビニ（６：００−１２：００）。竹輪パンもお土産も売ってます。地元ならではの商品も並んでいて、きっと楽しいよ。
川湯観光ホテル●ここで「川湯ミーティング」前夜祭をやります。
加藤水産●市場に行かなくても、ここで海産物（タラバガニとか）が買えます。
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