野村川湯YH 「音」の思い出 | 野村川湯YH 野村川湯ユースホステル

「音」の思い出

連載「音」の思い出

シュルシュルの正体
らんさあ(国分秀夫)

 

子供の頃、突然ドッカーンと、大きな音が聞こえたことがありました。雷ではありません。何かの衝突でもありません。

後日、ジェット戦闘機がマッハ速度に移行したときの衝撃波と聞きましたが、真偽のほどは分かりません。衝撃波で窓ガラスが割れるなどの被害があるため、現在は陸上ではマッハに移行しないそうです。

 

20年後、海水浴で茨城の海に遊びに行った時です。

砂浜寄りの陸地でリラックッスしていた時、海に向かって左手のほうからエンジン音が聞こえ、だんだん大きくなってきます。マフラーを外したバギー? 海水浴場を走るかあ、なんてヤツだ、と思い、左側をじっと見つめました。でもバギーは見えません。

爆音はさらに大きくなります。10秒後、見えてきた。ファントムだ。ファントムが2機編隊で、海岸線上を飛来してきた。目の前を通り過ぎる時、目の高さで操縦士の姿までよく見えた。こんなに低く、海岸線を飛んでいいのか? 50メートルも離れていないと思う。

 

さらに20年後、自衛隊の百里基地(茨城県)の航空祭。当時の航空祭はファントム、イーグルがギアが地面から離れるや、アフターバーナーの火を噴きながら垂直上昇。もちろん、爆音はすさまじい。それも見に通いました。

滑走路脇のエプロンにいた時、滑走路の進入路の方からシュルシュルと微かな音が聞こえてきた。プロペラ機よりも全然、静か。グライダーか、人力機。まさかと思いながら見ると、イーグルが向かってくる。

何で静かなの? イーグルがエンジン・オフで着陸するはずがない。理解できない。通り過ぎた瞬間、爆音。

以上が、ジェット戦闘機の音の思い出です。

 

シュルシュル音が何だったのか。後日、考えました。

1、飛行速度が音速に近いので、音が到着するするとほぼ同時に機体が飛来し、機体接近中の音は聞こえない。

2、ドップラー効果にて人間の聞き取れる周波数を超えている。f=fo×V/V−t

……誰か正解を教えて下さい。■

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