野村川湯YH 私が”アレ”を教えます | 野村川湯YH 野村川湯ユースホステル

私が”アレ”を教えます

私が”アレ”を教えます

川湯にいたあの頃は、先も考えず、毎日ノーテンキでした。そのうちに社会へ押し出され、薄い知識や資格を活かしながら、次第に手業も身につきはじめ、習熟や経験が積み上がりました。

それとは別に、個人的な興味・関心が昂じて奥義を究めようとする人や、変質的なスキ者や趣味に埋没する遊民もいたりして。

そんな皆さんに、なかなか聞けない「アレ」「ソレ」について、奥深く、専門的に語ってもらいます。

 

私の偏愛お土産旅

ケケ(井形恵子)

 

 

遠い昔、私が短大生の時でした。友達からお土産でもらったのは、白い恋人と六花亭のホワイトチョコレート。

その美味しさに衝撃を受けました。北海道への憧れと、この体験が翌年の野村川湯YHの発見につながるわけです。そして、もう一つ、私の諸国名産お土産探求の旅が始まりました。

卒業後は、都内の海運会社に就職しました。ここは常に来客や出張の人が多く、私にとってはスィーツパラダイスでした。

 

▼ホンモノは地味でダサい

 

その時の特に、思い出深い大好きなお土産を紹介します。

岩手県大船渡の「かもめの玉子」です。外見はまるで本物の玉子。表面はホワイトチョコでコーティングされ、黄身はくちなしで色付けされた白餡が入っています。コーヒーでもお茶でも、相性ぴったりです。

和洋を選ばず、どんなお茶にもそっと寄り添ってくれるお菓子です。

次は四国松山の「一六タルト」。タルトと言ってもこし餡を柔らかなカステラで巻いたロールケーキの形をしてます。柚子の香りがとても良く、上品な美味しさを感じます。

明治16年の創業なので「一六」とか。包装紙の、マントの紳士は文士でしょうか。

他にも美味しいお土産はたくさんありました。

今になって思うことは、老舗のお土産は包装紙が地味でダサいものが多い気がします。しかし、それが信用できるところです。ひとたび口にすると、その美味しさに唸ります。もしかして、これは人間にも通じることかも知れません。

しかし、昨今の原料費高騰のせいか、全体的に小ぢんまりとした形になってしまったのが残念でなりません。

 

…….そして、時は流れて。

現在、私が勤めている職場もコロナ禍以降、めっきりお土産を見かけなくなりました。ところが、最近はうれしい変化も起きています。それは「推し活」です。

21世紀生まれの若い人達が、大好きなスターのライブの帰りに、感動と一緒にお土産を持って来てくれるのです。おそらく、帰りはライブの余韻に浸っていたかっただろうに、現実に戻してしまって可哀想な気がします。でも、恥ずかしそうに渡してくれたのが、小さなクッキーひとつでも、私は嬉しさに胸がキュンとします。やはり、お土産は「愛」ですね。

 

このように、私の50年に渡るお土産旅は今も続いています。旅行はもちろん、デパートの物産展、アンテナショップなど真剣にチェックしています。

日本にはまだ、隠れた名品が沢山あります。現地に行かなくては味わえないもの、お土産で持って帰れないものにも出会ってみたいです。皆様の土地にも美味しいお土産がありましたらぜひ、教えて下さい。■

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