楽しかった不思議な世界
大ちゃん（中澤多恵子）
……何度か文章を作ってみたのですが、感情ばかりが先走ってしまい、なかなか思うようにできませんでした。少しだけ、私は、気分が高ぶっているのかも知れません。
私は、直ちゃんと高校のクラスメイトで、大の仲良しです。だから当時、ユースにはほとんどフリーパスで出入りし、お手伝いもしてました。
でも、私の素直な気持ちとしては、ヘルパーでもホステラーでもなかったので、夜のミーティングの時、どうしてたら良いのかな？ と戸惑いながら、直ちゃんの後ろに必死で着いて歩くだけでした。でも、輪のなかに入っていると、なんだか凄く楽しくて、皆さんが分け隔てなく受け入れてくれて、そうなると皆さんにもっと近づきたくなり、あんなに恥ずかしい「硫黄山音頭」を頑張って覚えて、踊ったりもして……。だって当時は、私は妙齢な女子高校生ですからね。
左より 大ちゃん、友ちゃん、直ちゃん。当時、大ちゃんと直ちゃんは、女子高校生。 友ちゃんは、すでに大人でした。１９７８年８月
そうはいっても、先年（２０１８年）開かれた同窓会（刊行記念パーティ）に、直ちゃんに誘ってもらうまでは、凄く凄く、遠い思い出のなかにユースのことは眠っていました。
そして、あの時と同じ気持ちで参加してたので、「大ちゃん」の呼び名で通じた時は、とても嬉しかったです。
あの頃の、楽しかったな～、という思い出と、不思議な世界にほんの少しだけ飛び込んだ思い出と、直ちゃんはちゃんと恋をしてたのに、残念ながら恋愛という感情よりも、世界が違うな、という現実感だけを抱いたまま、ユースの短い夏が終わってしまった、ということだったのでしょうか。……えっ？ 直ちゃんは、誰に恋をしてたかって？ まさかそんなこと、ここでいえるわけありませんよ。
それにしてもあの時も今も、野村川湯ユースに関わった方々は、皆さん温かいし、歳が違っても、やっぱり同窓生ですね。
昨年立ち上がった川湯のホームページは、ＬＩＮＥとはまた違ったじっくりと読む楽しみがあります。私にできることがあれば、今後もお役に立ちたいので、これからも色々なお誘いを楽しみにしています。
この冬、弟子屈は雪は少ないのですが、毎朝マイナス１５度以下になり、北国の寒さを満喫しています。
早くコロナが終息して、皆さんと再会できる日を楽しみに、仕事に励みたいと思っています。■
大ちゃん牧場の正式名は「中澤牧場」。
奥に見える山はペケレ山。
仔牛に乳をやるのは、大ちゃんの孫たち。
孫たちは、学校から帰ると、こうして餌やりなど、いつも手伝ってくれます。
撮影＝大ちゃん ２０２１年１月
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